header_info.jpg 高知県立のいち動物公園
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レッサーパンダのハズバンダリートレーニング

*トレーニング開始

*7月〜1月


レッサーパンダ、オスのカイ君、メスのカイちゃんに実施したハズバンダリートレーニング(以下:トレーニング)による採血についてトレーニングの方法や経過と実際に採血に成功するまでお伝えします。

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カイ君
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カイちゃん

※ハズバンダリートレーニングとは
動物もヒトも安全に、動物の治療や様々なケアをおこなうためのトレーニングのことを言います。芸を教えることとは異なり、トレーニングの目的はあくまで動物を健康に飼育するためです。しかったり罰を与えたりすることなく、ほめたりご褒美を与えることで、動物が自ら治療などに協力してくれるように促します。


トレーニング開始 2015年6月
トレーニングを開始しました。トレーニングには色々な方法があります。

今回2頭におこなったトレーニングは、当園でチンパンジー、ブチハイエナ、キリンなどにおこなっている、声の合図やハンドサイン、ターゲット、ホイッスルなどを使ったトレーニングとは異なります。

「エサを食べている時にヒトに何かされても気にしないトレーニング」をレッサーパンダにおこないました。

 

トレーニング開始前、「何かされる」ことに対する2頭の反応を表にしました。

寝室にヒトが
入る
手渡しで
リンゴを食べる
体に触る 新しい物やヒト
を警戒しない
ヒトに対して
友好的
カイ君 × × × ×
カイちゃん × × × ×


レッサーパンダは見た目が可愛らしく、中にはヒトに対してとても友好的な個体もいるため「触ることができないなんて」と思われる方もいるかも知れません。

当園の2頭は警戒心が強く、カイ君はヒトの接触には慣れていませんが、エサに対しての執着が強い性格です。

カイちゃんは慎重で穏やかな性格ですが、エサに対する執着が弱く、エサがあっても嫌なものは嫌というタイプです。

トレーニングは、夕方寝室に戻ってきてエサを食べている時におこないます。

まず最初に取りかかったのは、エサを与える場所を変更することです。

以前は地面でエサを与えていたのですが、体をチェックしたり、治療をする時に難しいので、ヒトの目線程度の高さの寝台の上にエサを設置するようにしました。

新しいエサの設置場所に慣れたら次はエサを食べている時に私たちが寝室の中に入ることを試みます。

今まで入ってこなかったのに、いきなり入るとビックリしてしまうので最初は扉の外で通常より長めにジッと観察します。

慣れてきたら次の段階で部屋に入ります。

最初は部屋の隅で立っているだけ、気にしなくなったら少しずつ触れる距離に近づき、それにも慣れてきたら少しずつ体に触り、足や尾を握るところまで慣らしていきます。

2頭にとって「ギリギリ気にならない」ことをおこない、少しずつ「気にならないレベル」を上げていくという方法です。

エサを食べるのを止めてこちらを気にしてしまうと「やり過ぎ」ということになります。

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やり過ぎて警戒し、上に逃げてしまったカイ君
「なにすんじゃい」

*トレーニング開始

*7月〜1月

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