ワオキツネザル

現在、当園で飼育しているワオキツネザルたちはオス2頭、メス6頭の計8頭です。このうち、病院だよりでおなじみのコナツ(メス)は病院で余生を過ごしています。また、2頭のオス、ウテウテ(父)とノボリ(息子)の父子は、獣舎とは別の非公開施設で暮らしています。残る個体、獣舎で暮らす5頭のメスたちについて、2024年4月現在のグループ構成とそれぞれの関係を示したのが、下の図です。


2024年4月時点のメスたちの関係。いろいろありました…。

ワオキツネザルはメス優位の動物なので、とりわけメス個体同士の上下関係が群れづくりにおいては重要になります。これまで個体同士、グループ同士の相性や経歴を考慮しながら、見合いや同居の練習を重ねてきました。


ミク(奥)とニイナ(手前右)、サンナ(手前左)の見合いの様子。この後も順調に進み、日中の同居が可能になりました。

写真は2022年12月時点のミク、ニイナ、サンナの3頭同居の様子です。展示場での同居ができるほど一時は関係が良好でした。仲良く並んでケーキを食べていたクリスマスイベントの数日後、突然闘争し分離せざるを得なくなりました。


仲良く日光浴をするミク(下)、ニイナ(右上)、サンナ(左)。この時は後に闘争し分離を余儀なくされるとは全く思いませんでした。

しかし彼らも数年前までは、3~4頭ほどの群れを形成し、平和に暮らしていました。次回は、どうしてここまで群れが分断され混乱してしまったのか、詳しく振り返ることにしましょう。