ペンギン

8月に入り、すっかり夏本番です。ペンギンたちは夏の衣替え、換羽(かんう)が始まっています。
年に1回、7月頃にフンボルトペンギンたちは古い羽が全て抜け、新しい綺麗な羽に生え替わります。これを換羽(かんう)といいます。大体抜け始めから完全に新しい羽に生え替わるまで2週間ほどかかります。この時期の見所は、はっきりとした模様のなかった子どものペンギンが、おなじみの成鳥の白黒模様に変わることです。今回はその様子を写真とともにご紹介します。
写真1が換羽前の子どもの状態です。灰色がかった色合いで、白黒のはっきりした模様はありません。この個体は2020年3月生まれの子どもです。


換羽前の子ども

そして抜ける直前の時期、滑らかだった体全体の羽がボワボワと膨張し、写真2~4のように毛羽立ち部分ごとに羽が抜け始めます。この時期はあまり餌を食べなくなります。羽毛は特定の順番というより、まだら模様のようにランダムに抜け落ちていきます。なので頭の上にのみ羽毛が残って帽子のようになっていたり、首の周りのみ最後に羽毛が残り襟巻きのようになっていたり、個体ごと、年ごとに様々な「抜けざま」を見ることができます。担当者は密かに「換羽コレクション」と名付け、写真を撮りためて楽しんでいます。


顔から先に抜け始めた子ども


首だけ最後に残った


いろいろな抜け方をしている

少し話が横に逸れましたが、こうして完全に羽が抜け落ち、変貌を遂げた子どもの姿が写真5です。すっかり大人の白黒模様になり、顔つきが変わりました。色も少し明るくなったように見えます。


すっかり成鳥の白黒模様に

フンボルトペンギンはほとんどの個体が今年の換羽を終えていますが、屋内展示のジェンツーペンギンたちはこれから始まります。ペンギンの成長を感じられ、「抜けざま」も楽しめる換羽、皆さんもぜひ堪能して下さいね。


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