園長ブログ

改めまして、みなさんこんにちは! のいち動物公園の園長、本田祐介です。なんとこの度、「園長のブログ」という言葉そのままのコーナーができましたので、これからこの場を利用していろいろと発信していきたいと思います。
ということで記念すべき第1回目は、園長としての初仕事(?)となった「園長と散歩」についてお伝えします。実はこの企画、昨年度までは「のいち de SDGs 園長と散歩」という厳格なタイトルが付けられていたのですが、まずは肩肘張らずにやることを目標に、飾り気なしで丸裸の「園長と散歩」として再スタートさせていただくこととしました。

その、新「園長と散歩」の第1回目は4月6日の日曜日でした。初開催ということもあって当日の午前中にSNSで告知してもらいました。ところが全く反応がなく、早くも心が折れそうになっていましたが、フタを開けてみると13名の申し込み(定員15名)があり、無事に開催することができました。また、参加された中には、ただ今絶賛売り出し中!の有料配信企画「KIFUZOO あさのいち」の大ファンとおっしゃる方もおり、おどろきつつ感謝しつつの若干ふわふわしたスタートとなりました。


園長と散歩

そして、この日のテーマは「ジャングルミュージアムの歴史」!そう、平成7年にオープンした地下1階、地上2階の3階建て、今でも日本トップクラスの規模を誇る温室型施設を巡るコースです。実は私、飼育係として立ち上げ~安定期まで長期間関わっていましたし、その後も他の部署と行ったり来たりしながら、飼育係時代で最も多く在籍した思い入れの強い施設なのです。そのジャングルミュージアムもオープン以来29年が経過する中で、展示している動物種も個体も大きく変わっており、その歴史を知る立場として、展示場ごとに個人的な思い出を語らせていただきました。


オオアリクイ「ペト」(2011年1月)

前半の中南米コースでは、日本で唯一飼育していたドウグロタマリンのファミリーや、今でも一番好きな動物であるオオアリクイの「ペト」、そして後半の東南アジアコースではウンピョウの「コハク」や、私の動物園人生に多大な影響を与えてくれたマレーグマの「ワンピイ」&「タオチイ」ペアなどなど、とにかく尽きない思い出を拙い言葉で伝えさせていただきました。当時のコンセプトは「混合展示によるジャングルの多様性の再現」で、今でも見劣りしない精巧な擬岩や擬木に大量の植物たちの中で、当時は動物の入手も今と違って比較的容易だったため、展示種の組み合わせもあの手この手でかなり攻めていたワクワクした感情を思い出すことができました。


ウンピョウ「コハク」(2011年9月)


マレーグマ「タオチイ」「ハッピイ」の母子(2009年3月)


などなど、えらくスムーズに散歩できたかのように書いてしまいましたが、実際には初の園長散歩、久しぶりのガイドということで、なかなか反省点の多い内容となってしまいました。次回からは一旦気を引き締めつつ、良い意味でまた緩―く開催しますので、どうぞみなさん実際に散歩をする感じでお気軽にご参加ください。ここに行きたい!というご要望も事前にいただければ参考にさせていただきます。どうかこの企画が、ただの「園長の散歩」や「園長が散歩」にならぬよう、たくさんの方のご参加をお待ちしています。