チンパンジー

アカルが誕生して約半年が経過しました。順調に成育しています。しがみついているアカルを連れて歩くよりも、アカルを抱いて丸太タワーで休息する時間の方が多いです。お気に入りの休息場所は観覧通路から見ると丁度柱に姿が隠れて観察しにくく、カメラを準備していても写真撮影も難しい場所です。アカルの姿が見えた時にはカメラを手にしていないことも多々ありシャッターチャンスを逃しています。


やっと見えたアカル


定位置の親子

 出産後はサンゴも神経質になっており、間近での観察やカメラを向けることも拒否されていましたが徐々に間近で観察することを許してくれるようになりました。生後60日頃からつかまり立ち、床での安定したお座りが見られるようになりました。生後90日頃には飼育係に関心を示して手を差し出してくるようになりました。ミルクだけを飲んでいる時の便は黄土色の便(ミルク便)でしたが、生後100日頃には母親を真似てエサを口にするようになり便に食べたエサが混じるようになりました。生後120日には同居しているメスのコユキに一時的に抱かれていることもありました。屋外運動場で一緒に過ごしている仲間達も表情と動きが豊になってきたアカルの遊び相手をしようとそばに集まってきます。メスのチェリー、兄のダイヤがそばに居ることが多いです。アカルが活発に動いてもタワーから落ちないようにサンゴは必ずアカルの腕をつかんで放しません。自由に動けないアカルはやや不満げです。サンゴは仰向けになってお腹の上にのせて「高い高い」の姿勢であやすなどサンゴなりに工夫しています。


アカルの手をつかんで放さないサンゴ


高い高い

生後150日を過ぎてもサンゴが地面で長時間滞在することが少ないためアカルの単独行動を観察することは難しいですが、室内でのアカルの行動は大きく変化しています。
扉の格子に素早く上り自分の背の数倍高い位置でも怖がることはありません。チンパンジーらしく四足立ちからの四足歩行も見られるようになりました。今後はアカルがサンゴから離れる時間が増えて、仲間と過ごす時間が増えるのではないかと期待しています。


寝室では、格子にのぼるアカル