モルモット

こども動物園のモルモット展示場では、多くのモルモットたちが群れで生活しています。その中でぽつんと1頭、小さなサークルに入っている子がいます。長期間入院していた個体ですが、10月半ばに退院してきました。


入院当初のお嬢。緊張しているのか、コンテナの隅に固まっています。

彼女は幼い時に顎を怪我し、うまく自分で餌を食べられませんでした。硬いものが食べられず歯もすぐに伸びてしまうため、頻繁に獣医さんに歯を切ってもらわなければなりませんでした。成長期にあまりうまく食べ物を食べられなかったせいか、栄養が取れず痩せてしまっていたときもありました。退院は難しいのではないかと思うほど、危ない状況になったこともありました。それでも獣医さんたちの献身的な治療を受けやっと回復し、約2年ぶりにこの秋展示場に戻ってきました。少しでも食べてほしいと、他の子にはあげないような豪華な餌を毎日もらっており、常に世話が必要な状態だったため、自然と「お嬢」という名前がつきました。


退院時。写真では分かりにくいですが、少し大きくなりました。他の子よりは小柄。


完全復帰目指して頑張ります!


しかし、最終的な目標は他の個体がいる群れに合流し同居することです。体重も、同じ年のメスのモルモットが900g~1.1㎏ほどなのに対し、お嬢はやっと800gに到達したばかり。しっかりと栄養を自分でとれるようになり、なおかつ他の個体との同居を目指すお嬢の奮闘ぶりを、これから少しずつお伝えしていこうと思います。