夜行性獣

今回はのいち動物公園の衣替え中のメンフクロウのお話です。
暑さも落ち着いてきて次は秋がやってきますね。夏の服から冬に向けての衣替えが始まる時期です。


鳥類にも「換羽(かんう)」という衣替えの時期があります。少なくとも年に1回は換羽があり、古い羽根が抜け落ち、そこから新しい羽根が生えてきます。
コウモリ舎で展示しているメンフクロウ2羽は、7月頃から9月にかけて少しずつ生え変わっています。

ほとんどの夜行性のフクロウたちは夜に狩りをして気づかれないように獲物を捕食するため、「静かに飛べる」という特徴を持っています。仕組みは羽根のつくりに隠されています。

この下の風切羽の写真の〇で囲った部分、大きく拡大すると実はギザギザしています。触り心地は柔らかくふわふわしています。このギザギザは空気の通り道のためのもので空気抵抗を少なくして静かに飛ぶことができます。このギザギザを「セレーション」といいます。
また、柔らかいことによって羽ばたくときに翼が擦れる音を軽減できるといわれています。


同じ鳥の仲間でも暮らす場所、現地の気温、狩りの仕方などによって羽根の大きさや形質、狩猟スタイル、活動時間など特徴が違ってきます。
1つの羽をみることでいろいろな特徴が分かってきて面白いですね。

そんなメンフクロウの換羽と羽根のひみつでした。


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