動物病院だより

大好きな野草(ノゲシ)を食べるコナツ


ワオキツネザルのコナツは、推定35歳のおばあちゃんです。
だんだん動きも緩慢になり、歩いてたどり着いた先で座ってじっとしていることも多く、日の当たる場所で眠りこけてしまうこともあるので、たくさん日よけを設置し、しばらく待っても自分で動かないときはスタッフが日陰に移動させたり、好物の梨を食べたり、リンゴジュースを飲ませて水分補給したりしてなんとか今年の暑い夏を乗り越えました。


やっぱりワオキツネザルは日光浴が好き


9/25朝いつも通りブドウやノゲシの葉っぱを食べていましたが、その数時間後に大きな発作を起こし、自力で動くことが出来なくなりました。もともと体力が落ちていたことと、発作による脳へのダメージが大きかったためと思われます。
耳や四肢、尾の反射のような動きはあり、呼びかけや周囲の音に対しては反応がありますがほとんど眠っているような状態です。


倒れた直後の様子


最初の2~3日はあまり舌も動かせなかったのでカテーテルを使って流動食を胃に入れて栄養を摂らせました。その後少しずつ舌をペロペロ動かしてゆっくり嚥下も出来るようになったので、流動食も使いつつ、ふやかしたサル用ペレットやブドウなどをゆっくり食べさせています。

以前は時々便秘気味で歩きながら気張って大変そうでしたが、今は水分をたくさん摂取しているせいか小さい固形便が気張らずにポロポロ出ています。


食べるとまた寝てしまうコナツ


コナツは体重が1.8kgと軽いのですが、寝たきりになるとやはり血行も悪くなり、腰や肩など骨がでっぱっている場所が床ずれを起こすので、敷物をたくさん敷いて数時間おきに体位を変えています。また歩けるようになればと希望も込めて、四肢のマッサージや、体を優しくさすって刺激しています。


タオルで支えて左右横向き、座り姿勢にして、ちょっと気分も変わる?


コナツと過ごせる時間があとどのくらいかはわかりませんが、コナツが少しでも良い状態で過ごせるようにしたいです。


数日経って少し座り姿勢が保てました!


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