動物病院だより

  まっくろ脚長ヒヨコ??

ヒクイナ・・・、みなさんはご存じですか?
私は正直どんな鳥か実物は見たことがありませんでした。ましてやそのヒナがどんな色なのかも知らず。
突然保護でやって来る野鳥たち、知識不足で情けないですが、特にヒナだといつも何の鳥か悩みます。


9月15日に安芸市で保護されてやって来たまっくろ脚長ヒヨコ達。なんだこりゃかわいいと、初めて見るその珍しい鳥のヒナをみんなに見てもらいたくて、動物病院の建物近くを通りかかる飼育員を呼び止めては見せつけて、かわいさをアピールしていました。色が真っ黒だったのと、湿地に生息していそうな脚の様子から、初めはバンという鳥のヒナかなと思いつつ、虫や粟玉など与えてみました。顔の近くに虫を持っていくとパッと奪ってシュルっと飲み込み、うっかり落としても突っついて自分で食べてくれました。さらに、泳ぐかなと小さなプールも入れてみましたが、水に浮かんで泳ぐことはなく、中に入って歩き回りたまに水を飲んでいました。


  餌を探索中

最初、体重7gと小さくて、なんだかバンのヒナとは大きさも顔も違うような気はしていましたが、その後、ヒクイナという鳥のヒナだということが判明しました。バンも、ヒクイナも基本的には餌の内容や育て方はあまり変わらないようで、初めての行う育雛ですが、今のところ順調に大きくなってきています。


  体重測定の様子

最近の体重は40gを超え、なんだか目つきもやや鋭く、フワフワの羽に混じって硬い大人の羽が出てきたり、さらに長くなった脚で素早く逃げまどいながら気が向いたらたまに餌を受け取るという、ちょっと、かわいいとは遠ざかっていっている様子ですが、成長していることがとても嬉しいです。
今はまだコンテナ生活ですが、今後、もう少し大きなスペースに湿地らしい環境を作って、野生に帰る練習が出来たらと思っています。


  ちょっとずつ大きくなってきました。

今回、保護されてきたときに田んぼの近くで工事をしていたという事なので、親鳥は警戒して逃げていてヒナのところに戻って来る前に人間に保護されてしまったのかもしれません。本当に迷子のときもあれば、親が事故など何らかの事情で行方不明になることもありますが、基本的に子育て中の野生動物の親たちは、人間の存在や、大きな音・振動などを警戒してその場から離れ、安全が確認されてからまた子どもを迎えに行くので、子どもはそれまで大人しくじっと待っていることも多いです。
もし、ヒナや幼獣を見つけても、かわいいしとても心配にはなりますが、危険がないようでしたらまずはそっと離れて遠くから見守ってみてください。


  かわいいおしり♪