動物病院だより

パースはおじいさんカンガルーです。
今まで、色々な治療や手術をしてきました。


  手前で餌を囲っているのがパース

若い頃に耳血腫という耳の皮膚の隙間に血が溜まる病気になり、その処置後、カンガルーでは初めてエリザベスカラーをつけてみました。周囲のカンガルーの驚きをよそに本人は全く気にせず餌も呑気に食べてかっこつけてポーズも決めつつ過ごしていた時期があります。


2年前の初夏のある朝、急に出っ歯になっており、どしたん?と麻酔をかけてみると左下顎切歯が折れて飛び出てしまっており、急いで歯を抜きました。



  抜歯処置の様子

その後、年齢も上がり、勢力争いのあるオスの群れにいるよりは、メスとのんびり過ごした方がいいのではということになり、2年前よりメス達と過ごしていますが、今いるメスのほとんどがパースの子どもということもあって、これまたカンガルーで初めて去勢手術をしました。体も大きいしカンガルーだからなのかはわかりませんが、精巣の血管がとても太く、「しっかり止血しなきゃ!」と私の方が恐々処置を行いました。


  皮下点滴中

現在、食欲もあり、見た感じ大きな異常はないのですが、高齢でなんだか脱水気味なので3~4日に1回皮下点滴を行っています。その際、少し高さが必要なため、点滴の間ずっと点滴バッグを持つ手を掲げていましたが、終了までに20分程かかり腕が疲れるので、私がそれとなく「なんか棒にひっかけたらなあ」と呟いたのを聞いて、飼育係がその場でササッといい感じの引っかけ棒を形にしてくれました。ありがたく素敵な棒をさっそく使ってみたところ、パースは気が付いていない様子で気にせず餌を食べつつ、私は点滴スピードが上がり、「これはいい!」と喜んでいましたが、周りのメス達はこの異様な様子を遠巻きに、恐々観察していました・・・。


  素敵な棒!


  怪訝そうに見つめるメス達


  メスが見つめる先にいる怪しいパースと私