動物病院だより

フワフワ羽毛の可愛い雛

7月19日、セキレイの雛が保護されてやってきました。
元気はありましたが右脚が変な方向を向いており、骨折していました。巣立ちの際に何らかの衝撃が加わってしまったのだと思われます。


右脛足根骨の斜骨折があります(丸印のところ)

脚がとても細いため直接骨髄内にピンを入れる方法ではなく、注射針にテープを巻いて副子を作成し骨折部位にあてて粘着包帯で巻いて外固定しました。


骨折している右脚を外固定

最初は不安定だった脚も数日後にはだんだんしっかり接地しはじめて、1週間ほどすると止まり木にもとまれるようになってきました。
食欲はずっと高く、まだ雛だったころは可愛く大きな口を開けるので、ピンセットでせっせとミルワームを与えていましたが、ケガの回復に伴ってさらにどんどん食べるようになり、羽が大人仕様に変わってきた頃にはエサ皿から自分で食べはじめ、その後は動き回るコオロギも素早く捕まえて楽しそうにつついて食べていました。


いつのまにかにフワフワがなくなってシュッとした幼鳥になってました・・(ハクセキレイと思われます)

8月18日に脚の固定を外してみると、しっかり歩けて止まり木にもとまれており、骨も問題ない様子でした。
数日間様子を見て、8月21日に放鳥しました。
ケージの天井を外してもすぐには出ていかず、キョロキョロしていて、しばらくして飛び立ちました。飛ぶ練習はあまりさせてあげられなかったので、少しヨロヨロと飛び、近くの倉庫の屋根に降りて休憩しつつ周囲を観察して、その後遠くに飛んでいきました。


ドキドキしてるんだろうな。。

この1ヶ月間、毎朝出勤するといつも奥の部屋から餌をねだる元気なセキレイの鳴き声が聞こえてきていたので、静かになってちょっと寂しく、病院の近くにセキレイがきていないかなと周囲を見渡してしまいます。
厳しい野生での生活、頑張って乗り越えてくれることを祈ります。


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